トップ > 放送番組審議会

放送番組審議会

放送番組審議会とは

静岡朝日テレビは、放送番組の適正化を図ることを目的に、毎月(8・12月を除く)1回、番組審議会を開催しています。
審議会は、有識者によって構成され、番組に対する評価や放送全般についてなど、さまざまな角度から率直なご意見をおうかがいする、放送法に基づく機関です。

放送番組審議会議事のあらまし

2025年10月

開催月日 2025年10月8日(水)
開催場所 静岡朝日テレビ本社
出席委員 委員長    加藤  裕治
副委員長   川口  澄生
委員     海野  尚史
委員     広田  奈都美
委員     松田  直子 
委員     久保田 香里
委員     坪川  武史
課題番組 課題番組:『テレメンタリー2025 シリーズ戦後80年
       終戦なお遠く~受忍論が阻む戦後補償~』
制  作:静岡朝日テレビ
放送日時:9月15日(月・祝)午後1時49分~午後2時19分 放送

審議内容 ・番組自体がすごく丁寧に作られていて、クオリティも高かった。
・80年間も苦しんできた方々の気持ちに寄り添い、個々の小さな声を救い上げていたことは非常に良かった。「終戦なお遠く」というタイトルが胸に響いた内容であった。
・全体を通して、戦争被害者に寄り添うような抑制されたナレーションで番組が進み、視聴者の共感を誘うような働きがあったと思う。
・番組全体がファクトの積み重ねであり、この番組を見た人は、こういう人がいた、こういう事が知れてよかったという感想に留まるのではないか。ファクトの積み重ねは勿論大事だが、次の段階にいくような流れや、もう一歩踏み込んだ視点とメッセージが必要なのではないか。
・テレビは受け身で見ることが多いので、重たい番組を見たくない時間帯もあると思う。アーカイブに残したいくらいの良い作品であったが、半年後にもう一回見ようかなと思うくらい重い番組であった。
・暮らしの中で忘れがちな、しかし必ず存在する社会的な大きな課題に向き合わせてくれる機会を、30分という短い時間の中で提供してくれた非常に価値のある番組であった。
・浜松大空襲の話をテレメンタリー枠として全国放送し伝えたこと、そして静岡ではお昼過ぎに本ドキュメンタリーを放送することの意味もあったのではないか。
・まずはご出演された方に敬意を表したい。それぞれの方が、内容を整理してしっかりお話をされており、その方々を支えている体験や支えざるを得なかった体験などをお持ちの方々なのだろうなと思った。これまで歩んできた人生を考えていて、強さも感じた。
・戦争を体験した世代はどんどんいなくなっているので、この番組のように取材を重ね、被害者の方々の生の声や思い、記憶を映像として残すことは大事で、貴重な記録になっていた。国に対して私たち視聴者は何ができるのかは分からないと思って見ていたが、昔のことではあるものの他人事にはしないと思うことは、できるのかなと思わせてくれた。
・補償というとどうしても金銭的なことになりがちだが、実際に被害を受けた方々は必ずしもそういった金銭面だけでなく、どちらかというと気持ちが救われることを願っているということがインタビューを通して伝わってきた。
・民間の空襲被害者救済法案に対して「眠っているから起こさなくていい、少し水に流すっていうようなことが麗しい」といった考えもあるということが知れた。つまり、問題がどんどん大きくなるよりは、静かに消えていった方がいいのではないかという民俗学的な文化も感じる部分があり非常に興味深く拝見した。
・受忍論という考え方が生まれてきた歴史的な背景やその特殊性について番組の中で触れると、視聴者の理解をさらに得られたのかなと思う。
・番組をみて、受忍論という言葉をコロナ禍の休業要請の際に耳にしたことを思い出した。社会通念上我慢できる限度を受忍限度と言って、その範囲なら国は補償しなくていいよねという理論だったと思うが、我々が今、等しく我慢しなくてはいけない消費税なども受忍論が阻んでいることの一つで、他でも受忍論と言えるものがあるのではないかと思う。
・空襲を体験していない視聴者が大半だと思うので、被害にあった空襲の全体像やイメージができるような仕掛けがあってもよかったのではないか。
・国の行為で人道法に違反するような、例えば今中東で起こっているような事態であっても国は免責されるのかということについては、世界的にも議論が変わってきているはず。日本で起こった過去の出来事の振り返りというよりは、今地続きに世界で起こっていることなども突っ込んで調べてみると、色々描くことができて、見る価値が上がるのではないか。
・歴史的な出来事や政治的な問題を紹介する場合は、作り手側に責任が伴い、多くの取材が必要になってくるので、非常に大変な作業になると思うが、問題の入り口に立ってもらおうという姿勢や思い自体が、仮にその問題が解決しなくても、一つの正解になるのではないか。
・この番組を見た視聴者は、戦争というものの悲惨さを感じ、二度と繰り返してはならないという思いに至ったのではないかと想像する。今も世界のどこかで戦争が起こっていて人間の愚かさを突き付ける現実があり、そこに立ち返って考えさせてくれるとても良い番組だった。
・ネットは極論を言いがちだが、テレビは何を伝えればいいのかというと、一つは共感という大きい役割、もう一つはどんなメッセージをどういうふうに入れていくのかを考えることで、こういった問題を扱う際にどう伝えていけばいいのかの可能性を考えることもできる。
・ドキュメンタリーという枠をもう少し飛び超えられると、新しい価値観が生まれるのではないかと思う。
次回日程 2025年11月12日(水)

放送番組種別ごとの放送時間量

番組種別 2024年10月~2025年3月第3週合計放送分数(分)
報道 13,633
教育 6,284
教養 12,508
娯楽 20,539
通信販売 7,163
その他 308
対象期間の放送時間全体 60,435

CM放送時間量

CM放送時間量(分)
対象期間におけるCMの放送時間
(上記放送時間全体に含まれる)
10,175

対象期間
2024年10月21日(月)~10月27日(日)
2024年11月18日(月)~11月24日(日)
2024年12月16日(月)~12月22日(日)
2025年01月20日(月)~01月26日(日)
2025年02月17日(月)~02月23日(日)
2025年03月17日(月)~03月23日(日)