PEOPLE 【クロストーク】 とびっきり!しずおか土曜版

2019年4月からスタートした「とびっきり!しずおか土曜版」。
★毎週土曜 あさ9時30分~午後1時30分 4時間生放送
(1部:9時30分~11時15分/2部:11時15分~11時45分/3部:11時57分~13時00分)

番組スタートから1年で、2019年度の番組平均視聴率は1部、2部ともに同時間帯1位、2020年の年間視聴率でも1部で1位という快挙を達成しました。

毎週4時間の生放送を作る舞台裏とは?

MEMBER

  • 報道情報局 報道情報センター
    プロデューサー
    吉田尚弘

  • 報道情報局 アナウンス部
    伊地健治

  • 報道情報局 アナウンス部
    橋本ありす

  • 報道情報局 アナウンス部
    宮﨑玲衣

番組スタート時はどんな思いでしたか?

吉田

「とびっきり!しずおか土曜版」の前にやっていた「サタハピ しずおか」は1時間の生放送。そして、これまで生放送で3時間半※注1の番組をやるのは、静岡朝日テレビの歴史の中でも特番を除けば経験のないことだと思ったので、毎週これをやるのは本当に大変だなと。
出演者、スタッフは大丈夫かなという思いの方が強かったです。

※1 当初は午前9時30分~午後1時までの3時間半の生放送、 2020年4月~午後1時30分までの4時間に放送枠を拡大

出演者としては、どんな思いでしたか?

橋本

いままでずっと平日の「とびっきり!」をやってきた人なので、土曜日の朝かぁ。起きられるかなぁって(笑)。
あとは、私も吉田さんと同じようなことを思いました。3時間半を毎週、どういう風に埋めていくのかなぁっていう、すごく現実的なところを最初に考えました。
まさか、アナウンサー3人だけじゃ絶対無理だし、3時間半しゃべってくれる人ってどういう人だろうとか、ゲストが入れ代わり立ち代わりするのかなぁとか。
とにかくまったく画が描けなくて…。

伊地

当初僕は、3部のコーナーを担当していて、1部は意見紹介とか…

吉田

多分記憶が混同していると思うんですけど、最初、伊地さんの出演は1部だったんですよ。

伊地

あれっ?そうでしたっけ?

吉田

「情報局土曜版」っていうのを、1部の頭からやっていたんですよ。

伊地

1年前のこと全然覚えてない…。たった1年前のことなのに忘れちゃうぐらい、ボリュームが大きい番組ってことですね。
いま1番思っているのは、これだけ長い番組で、さらに30分伸びて4時間になって、こんなに長い番組なのにいつも時間が足りないんですよ。

橋本・宮﨑

不思議です(笑)。

2019年10月には、台風19号の緊急対応もありました。Aサブ責任者として、吉田さんはどんなことを意識されていましたか?

◆台風特番

2019年10月12日 台風特番
静岡に台風19号が上陸した際には、あさ9時30分~夕方4時30分まで合計 約6時間に渡って緊急生放送を実施。
県内の最新情報を伝え続け、瞬間最高視聴率は30.3%に達しました。

吉田

先程と同じ答えになるんですけど、どうなるんだろうなって。これもまた経験のないことだったので、とにかく目の前に起きたことをやるしかない。だから、不安とかそういうことは全然なくて。変な言い方だけれど淡々とやるしかないって。あれは伝えることが明確にあったので、その時に伝えるものをただ伝え続けていて、気が付いたら終わっていたという感じです。6時間の生放送だったので、あの時は不安というよりも、伝えなきゃっていう思いの方が強かったですね。

ただ、その時はそうでしたけど、いま思えば大きな節目だったと思いますね。不安でしかなかったスタートから、多分一番大きく番組が変わったのは、あの台風の時なので。台風の後は、いい意味でみんなに自信が芽生えたというか。あの時は本当に一致団結しないと乗り切れない状況だったし、それを乗り越えたっていう気持ちと、あれをやれたんだから他も大丈夫って自信も、みんなに芽生えたような気がしています。

出演者の皆さんは、いかがでしたか?

橋本

ものすごく勉強になったし、こういうことができるんだっていうのを感じました。あさひテレビに入社して1〇年経つんですけど、あれだけ長い番組、しかも災害報道っていうのは初めて。刻一刻と状況が変わるっていうのは分かっていながらも、どれだけの映像が撮れて、放送できるものがどれだけあるのか、中継でどう動いて、何か所できるのかなって…。
アナウンサーは1回スタジオに入ったら、目の前に来たものを伝える。それはどういう番組でもそうだし基本ですけど、1回も「次どうしよう?」っていう瞬間がなかったのがすごいことだと思っていて。だから、あれは、報道も制作も一緒になって作った番組で、格好よく言うと、力を合わせるとこれだけのことができる、まさに報道情報局の底力に、私は感動しました。

橋本

最後の方は不思議な感覚でしたよね?番組は午後4時までやっていて、でも台風のピークが夜6時~7時ぐらいまで続いていて。ここまでやったらあと3時間ぐらいやってもよかったんじゃないのって(笑)。まだ外はザーザー雨が降っているのに、番組が終わっちゃった!みないな感じでした(笑)。

もう終わっちゃった!っていう感覚になるんですね!

伊地

「伝えないと!」っていう感覚だよね。まだ状況は変わっているのに、ここまでやって、「なんで途中で終わっちゃうの!?」みたいな感覚もあるし。
刻々と視聴者の皆さんから「いまどこどこはこうなっています」っていう状況が届くと、本当にこれだけ番組を観てくれている、いま静岡県の人が情報を求めているんだってことが肌で分かるから。だから、次から次へと伝えなくちゃいけないし、自分たちにできることはなんだろうってなって。

橋本

あの時、県内にはじめて大雨特別警報も出ましたね。

吉田

あの瞬間に、最高視聴率に達したんですよ。

橋本・宮﨑

えー!

吉田

あれは、気象予報士・渡部さんのファインプレーで、先に情報をキャッチして、まだ発表されてはいないけれど、これは(特別警報が)出ます!ってサブに連絡があって。それで、すぐ速報が出せるような準備だけは先にしておこうって。

橋本

渡部さんかっこいい!

吉田

それで、いま出ました!いまなら出せます!って言って、どこの局よりも早く速報が出せたんです。

本当にいろいろな力と奇跡が重なってできた放送だったんですね。

吉田

でも、ちゃんと言っておかないといけないのは、土曜版だけでやったわけではないということ。さっき、ありすさんも言っていたけれど、これは報道、平日の「とびっきり!しずおか」、まさに報道情報局が一体とならなければできなかったことです。たまたま、出しどころが土曜版だっただけだ、という風に思っています。

2020年に入ってからは、新型コロナウイルスが猛威を振るい、静岡も緊張状態が続いています。土曜版でもコロナウィルスに関する情報を発信していますが、伝える上で意識されているのはどんなことですか?

吉田

伝えるべきことは何かっていうのをしっかり判断して伝えるということ。すごく影響力が大きいので、憶測で多分こうなんじゃないかとかは絶対に伝えられないし、そういう意味で毎週スタジオに専門の先生を呼んで、必ず正しい情報を伝える。
災害もそうだし、コロナもそうだけれど、いちばん基本なのは「正しく恐れる」ということなので、恐れすぎてもいけないし、過信してもいけない。そのために、「正しい情報」を伝えていくというのを意識しています。

宮崎さんは中継に出ていることが多いですが、実際に現場で取材をしていていかがですか?

宮﨑

取材した方々は、軒並み収入が9割減とか、0になってしまっている人も多くて。自分の言う言葉によって、誰かが傷ついたらどうしようっていうのがすごい不安でした。県外の車を数えるのとかもすごく複雑な心境で。本当は県内に住んでいるのに、県外ナンバーだから石を投げられたとかいうニュースもある中、県外ナンバーの車を一生懸命数えて、「何台が県外の車です」って…。そういう“あぶり出し”みたいなことを自分がやっているのが嫌だったこともあります。でも、現場に出ていろいろな人のお話を聞いたからこそ、本当に困っている人たちがこれだけいるんだっていうのは、分かったかなって思います。

伊地

そういう経験ってすごく大きいよね。温度を肌で感じるって。自分の中での忸怩たる思いなんかも思い出として残して、じゃあどうやって取材したらいいのか、どう伝えたらいいのかっていうのはそこで考えるし、そこでの経験はスタジオでも活きてくるしね。

吉田

一番変化を感じていたと思うんですよ。ほとんど毎週のように状況が変わる中で、町の様子も日ごとに変わっていって…。本当に変わっていくところに、定点観測というか、常に変化を感じられたのは大きいなって。

橋本

だって、1回の番組で6か所ぐらい回るもんね。 同じ熱海でも、ビーチに行ったり、ホテルに行ったり…。また場所を変えれば、人の感じ方とか雰囲気も違うし。それを毎週やっていたんですね…。

宮﨑

中継先に着いて、10分後に本番だったっていうのがあって(笑)。

一同

…えっ!

宮﨑

機材もまだ下ろしていないのに、もう10分後なんですよ(笑)。「もうどうしたらいいの!」って思ってから、急に振られてはじまる、みたいな(笑)。

そんなことがあったとは、観ていて全然感じなかったです…(笑)。

吉田

すごい頼りになるんですよ。現場に行けば、なんとかしてくれるっていうのがあるので。明日急遽ここで中継をやるってなったときに、やっぱりリポーターの力って大きくて。「どうすればいいんですか?」っていう人だと、何も伝えられなくなってしまう。

橋本

確かにそうですね…。

吉田

だから、現場はもちろんちゃんとしなきゃいけないんだけれど、宮﨑をすごく頼っているところがあって。でも、ちゃんとそれに応えてくれるので、中継は安心しています。

宮﨑

中継だけは、いま誰にも負けないと思ってやっています。

伊地

あさひテレビの“中継女王”!

今後、土曜版をどんな番組にしていきたいですか?

橋本

「変化を恐れずに」かなと(笑)。スタート時は楽しい内容が多い番組だったから、それがどうしても私のベースにあったんですけど、ここまでいろいろ試して、ある程度の形もできてきたっていうところで、またコロナがきてガシャッて崩れて、崩れたけどまた整え直して…。それができることがすごいと思っています。
また、ものすごく明るい番組になるかもしれないし、真面目な番組になるかもしれないけど、変化を恐れずに。ただ、有事のときは除いて、4時間以上伸びることは避けたいと思っています。お尻が痛くなっちゃうので(笑)。

伊地

特にコロナで言えばそうだけど、全国ネットで流れる情報とローカルで流れる情報って求められているものが全然違う。他の局はそんなに長い時間やっていないから、そんなにローカルなコロナの情報はやらない。でも、ちょっとの情報だと、それが恐れとか無用な恐さにつながることが実はあって、細かくやればやるほど安心につながる。普通だったら、「静岡市でついに感染者が発生だって、恐い。」「若い人は無症状だから、困っちゃうね。」って終わっちゃうことが、実はそんなに怖がる必要はないんだなって。やっぱり生活情報につながっているっていうのかな。

橋本

1週間をおさらいするのもいいですよね。平日はお母さんたちも、ながら家事でながら見していて「なんとなくわかっていたけど…」っていうのを、お母さんもお父さんもおじいちゃんもおばあちゃんも土曜版を「へぇ~」って観る。そんな感覚なのかなって思い始めています。

伊地

コロナが収束していってもそれはそうだね。
どローカルに徹する」ってことが今後につながるんじゃないかな。「どローカル」には、実は面白いことや宝物が転がっているけど、みんな見向きもしない。じゃあそれをどうやって料理するの?っていうセンスが、いま番組に求められているんじゃないかな。台風やコロナというきっかけがあったけど、これがまた平時に戻っていったときに、どれだけ面白く見せるかっていうところが課題なんじゃないかな。

橋本

それ使えばいいんじゃないですか?「どローカルが面白い!とびっきり!土曜版

一同

おぉー!

橋本

これから押し出していきましょう!(笑)

最後に、吉田プロデューサーはいかがですか?

吉田

もうまとまったので…(笑)
でも、確かに思い出せないぐらい番組が変わっているので、それが逆に強みでもあるというか。変化を恐れないことが番組の強みだし、いまこれが面白い!っていうものをキャッチしたら、すぐにそれに飛びついて、それをちゃんと番組にできるのが我々の強みだし、それを失わないようにしていきたいと思います。壊すって本当に大変なんですよ。1回形を作ると、そのパターンを繰り返していればある程度は楽になれるし、だからやっぱりそうなりがちなんですけど、そこにも至ってないので、我々は。だから、変化を恐れずにどんどん壊してまた作っていくことで、たくさんの人に見てもらう。そしてこれからは「どローカルを面白く!」と。

橋本

同じことなのに、吉田さんが言うとすごいそれっぽく聞こえる!(笑)。

伊地

(笑)






とびっきり!しずおか土曜版 番組出演者・スタッフ