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「亮のシズオカレンダー」ここだけの話

400年続く、「丁子屋」のお仕事をお手伝い

2018-11-30

400年続く、「丁子屋」のお仕事をお手伝い

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静岡市を代表する名物料理のひとつ「とろろ汁」。今回の亮さんは、創業から400年の伝統を受け継ぐとろろ汁の名店「丁子屋」で、その裏側のお仕事をお手伝いしてきました。ここではいったいどんな出会いが待っていたのでしょうか。<放送日:2018年11月24日>

東海道を代表する老舗の名物店

東海道丸子宿の名物といえば「とろろ汁」。

静岡市駿河区にある「丁子屋」は、慶長元(1596)年創業の「とろろ汁」の名店で、ゴールデンウィークやお盆・正月には、1日1000人が訪れるという繁盛店です。

お茶碗半分くらいに麦飯をよそい、米粒が泳ぐくらいにとろろ汁をかけて、空気が含まれるようによくかき混ぜ、音を立ててズルズルっとかき込むのが美味しくいただくコツ。

「おいしい! 自然薯の皮の感じが残ってるから、風味がしっかりする」

亮さんも納得の味のとろろ汁。

丁子屋では、その味だけではなく、丸子宿の風景そのものも、大切な財産として受け継いでいるといいます。

こちらは、丁子屋14代目の柴山広行さん。

「便利な世の中になってきて、手間をかけずに、という流れになってきていると思うんです。でも僕らは、手間暇かけるから、この味になるんじゃないかと思うんです」

その言葉通り、丁子屋のとろろ汁にかける思いは深いものがあります。

「立派な自然薯だねぇ」。丁子屋では、毎月1トンの自然薯を使うそうです

とろろ汁の材料となる自然薯は、12月が収穫の旬。
丁子屋では、この時期に1年分の自然薯を仕入れて保管しているのですが、その自然薯はすべて静岡県内の契約農家から仕入れたもの。

静岡で取れたものを静岡で食べてもらう。
そのために、年間通じて5℃に保たれた冷蔵庫に貯蔵しているといいます。

亮さんは、自然薯の下処理をお手伝い。

皮を全部むいてしまうと、丁子屋ならではの食べたときの風味が出なかったり、皮と身の間にある栄養もなくなってしまうため、できるだけていねいに汚れやヒゲを取り除いていきます。

短く切り揃えられた自然薯を、小刀やピーラーを使って手際よく整えていきます。

熟練のお母さんが、1日5時間かけて40〜60kgの自然薯の下処理をします。

とろろ汁のおいしさは、根気のいる地道な作業が下支えしているんですね。

そして、柴山さんが特にこだわりを持って取り組んでいるのが、茅葺屋根の建物の維持。

実は、1970年までは、茅葺屋根ではなかった丁子屋。

柴山さんの祖父にあたる12代目が、歌川広重の描いた浮世絵の世界を丸子宿に復元したいとの思いから、近所にあった築350年の古民家を移築して、今の姿になったんです。

しかし、茅葺屋根の維持には、日々の掃除などの手間がかかるとともに、定期的な葺き替えも必要です。
柴山さんは、今年の4月に茅葺屋根の葺き替えを行ったのですが、その費用はなんと約1000万円。

「出資していただいた皆さんに、お手紙を送ったり御礼の品を送ったりと、普段のお店を営業しながらなのでとても大変でした」

そう話してくれる柴山さんですが、その顔はとても誇らしげ。

「この風景が、僕たちのルーツでもあります。それを、こうやって多くの人に宝だと思ってもらえることが嬉しいですし、この先は、静岡とか丸子の人たちにとっても、僕らの風景と思ってもらいたい」

ていねいな仕事と、昔からの風景を守っていく心意気。
それが、丁子屋のとろろ汁の魅力につながっているのかもしれません。

14代目も知らなかったこと

茅葺屋根の建物の内部には囲炉裏があり、ここでもお客さんがとろろ汁をいただくことができます。

「毎朝30分間、この囲炉裏で薪を燃やして煙で燻すんです。そうすることで、茅と骨組みの竹を燻し、屋根をより頑丈にしてくれるんです」

丁子屋での仕事を、ひとつひとつていねいによどみなく説明してくれる柴山さん。

すると亮さん、あるものに気が付きます。

「囲炉裏のところについてるこの飾り、なんで魚なんだろう?」
「そうですねぇ、なんで魚なんでしょう?」

柴山さんにもわからないことがあるようです。
ちなみに、この魚の飾りは自在鉤(じざいかぎ)といい、鍋などを掛けてつるすための道具。自在という名の通り、火と鍋底の距離を自由自在に調整できます。

すると、囲炉裏に火をつけに来てくれた、柴山さんのお母さんでもある女将の柴山光代さんが、さらりとその訳を答えてくれました。

「魚は、寝るときも目を開けて眠るでしょ。だから夜も火の番をしてくれるっていう意味があるんです」
「さすが女将。14代目も知らなかった」
「勉強になります!」

訪れるお客さんに、より丁子屋のこと、丸子宿のことを知ってもらうためにも、14代目の努力はまだまだ続きそうですね。

今週の亮さんは、どこへ向かったのでしょう?

「あなた、ちゃんと食べてください!」

今週の亮さんは、伊豆高原の「伊豆シャボテン動物公園」で、成長すると50kgほどにもなるカピバラのお世話に挑戦。
のんびりマイペースなカピバラ親子に悪戦苦闘します。

放送は、12月1日(土)朝9:30から。おたのしみに〜

ABOUT 写真と文

志水竜一

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